歯科衛生士つぼねの歯っとするブログ

アラフォー現役歯科衛生士のつぼねです。蓄えた知識(余計なものも含む)をドドンと大放出します!

歯がしみる(知覚過敏)

つぼねです。

お題です。

 

「歯がしみる(知覚過敏)」

 

つぼねの勤める歯科医院にもよく知覚過敏を訴えて

来院される患者様がいらっしゃいます。

 

では知覚過敏とはなんでしょうか?

 

歯ブラシによる擦過刺激や冷温熱刺激などにより

引き起こされる短時間で一過性の歯の痛みで、

特に虫歯や歯髄の病変などが

ない場合に見られるものをいいます。

知覚過敏の場合は、ずっと痛い、しみる…ということ

はないです。瞬間的に痛い!しみる!という感じ。

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患者さんがよく訴える症状の例。

 ①歯ブラシを当てると痛い

(歯間ブラシやフロスの場合もある)

②アイスや冷たい飲み物でしみる
③熱い飲み物を飲んだ時にしみる
④甘い物を食べるとしみる
⑤冷たい空気が歯にしみる
⑥歯磨きの後ゆすぐとしみる

 

知覚過敏のメカニズム

 

歯の表面にあるエナメル質が何らかの原因により

削れてしまう事によって象牙質が露出します。

象牙質には最表層部から歯髄まで連続する無数の

象牙細管という管が存在します。

刺激が加わるとこの象牙細管を通って歯髄神経に

刺激が伝わり「しみる!いたい!」となるわけです。

 

知覚過敏の原因

1、間違ったブラッシングによるもの

間違ったブラッシングをしていると、いくら硬い

エナメル質でも毎日のことなので歯は傷ついて

削れてしまいます。硬い歯ブラシでごしごし横磨きを

したり、同じところを長く磨いたりするのはやめましょう。

 

2、歯ぎしり、食いしばりや悪いかみ合わせ

歯ぎしり、食いしばりによって歯と歯がこすり合わせ

られると表面のエナメル質が削れいていきます。

また、こすり合わせている部分のみならず、歯と歯茎

の境目辺り(歯頚部)に力が集中するため、この部分

が欠損してどんどん削れたようになっていきます。

 

3、酸

酸性飲食物の多量摂取によりエナメル質表面が溶解

します。酸によってエナメル質を溶かしてしまう症状

を「酸蝕歯(さんしょくし)」といいます。

エナメル質が溶解されれば、象牙質が露出するので、

やはり知覚過敏の症状が現れやすくなります。

 

★つぼねが出会った酸蝕歯の患者さんが嗜好していたもの★

柑橘系の果物

(レモンを丸かじりするのが好きだそう)

健康のためにお酢を飲んでいる

酸性の飲み物を常に飲んでいる

 

4、ホワイトニング

 

ホワイトニングの薬剤が虫歯や歯の細かいひびから

象牙質へ伝わり、歯がしみる知覚過敏の症状が

出てしまう事があります。

ホワイトニングによる知覚過敏の場合は、ホワイト

ニングを中断すれば落ち着きますので、ご心配なく。

 

5、歯周病、加齢による歯肉退縮

知覚過敏のほとんどは歯の根元部分で起こるため、

歯周病になり歯肉が退縮する(歯肉が下がる)ように

なると、象牙質が露出しやすくなりますので、知覚

過敏の症状が現れやすくなります。 

また、加齢によっても歯肉の退縮が見られるように

なります。

 では、知覚過敏を改善するにはどうしたらよいの

でしょう?

 

次回に続く…